2011年04月13日

レベル7

おはようございます。

 
昨日、福島第1原子力発電所の事故に対する国際評価尺度(INES)が、
急遽「深刻な事故」とされる「レベル7」に引き上げられました。経済産業
省の原子力安全・保安院が、内閣府の原子力安全委員会の見解などを
踏まえて発表しましたが、暫定評価とはいえ、レベル7の意味は非常に
重いと思います。


INESの基準で最も重いレベルに相当するだけでなく、25年前に起きた
史上最悪のチェルノブイリ原発事故とレベル的には並んでしまい歴史上
に名を刻むこととなってしまいました。昨日の日本政府の発表によって、
世界から見た福島原発放射線事故の印象は、ロシア・チェルノブイリ事
故と完全に二重写しになって焼き付いてしまうでしょう。


しかしながら、一昨日まではレベル5だったのにもかかわらず、急にレベ
ル7にあげるということは、いったいどういう訳なのでしょうか。東京電力
の会見や報道ではチェルノブイリ事故との比較で放射線放出量が10分
の1くらいだと言っておきながら、レベルを2ポイントも上げるとは何かあ
るのではないかと疑ってしまいそうです。


しかも、福島事故とチェルノブイリ事故は重大度が全く違うと思います。
チェルノブイリ4号炉は、運転中に暴走して大爆発を起こし、炉心ごと
吹き飛びました。だから外部にばらまかれた放射能の量も汚染面積も
今回の福島原発とは比べものになりません。また、福島事故では放射
線被曝(ひばく)による死者が皆無であるのに対し、チェルノブイリでは
約30人の発電所員らが死亡しています。


しかし、福島では4基の原発から放射性物質が漏れたのに加え、事態
収束に日数を要しているものの最悪の方向には進んではいません。昨
日には、国際原子力機関(IAEA)のフローリー事務次長が日本政府が
福島第1原発事故の国際評価尺度(INES)を「レベル7」に引き上げた
ことを受けて記者会見し、福島原発事故とチェルノブイリ原発事故は規
模などの面で「完全に別物だ」と強調しました。


フローリー氏IAEA事務次長は、福島第1原発の全ての原子炉が東日
本大震災直後に停止したとする一方、チェルノブイリ原発は原子炉が
試験運転中に爆発するなどの事態が発生したと指摘。放出された放射
性物質もチェルノブイリに比べ少ないとして、福島の事故をめぐる日本側
の措置を「信用している」と述べております。


現代の日本では、政府始め関係各所の発表は概ね信じていいものと思
います。海外では「日本政府は隠している」「国民をパニックに陥れない
ために重大なことを公表していない」などと言われたり書かれたりしてい
ますが、それはそちらの国民性のことであって、日本国内ではそのような
嘘をつくような感性はないと思っております。人を信じる国民であり、政府
といえども日本国民であり、そのDNAは引き継がれているはずです。


日本人の正しさを今回の事故で世界に知らせるためにも、政府ならびに
関係者には今後益々の正当性を持って行動される事を望んでおります。
関係者各位には日々の努力大変有り難く思っております。我々一般市民
が安らかに生活できることの有難さをこれからも感じられるよう切にお願い
致します。引き続き一刻も早い収拾に向け対応していって頂きたくお願い
致します。


                                   レベル7



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Posted by 住まいるアドバイザー at 08:06│Comments(0)ひとこと
 
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