ひし餅の形と色

住まいるアドバイザー

2011年03月03日 18:18



ひなまつりに飾られるひな人形には、きまってひし餅が飾られます。
このひし餅は、白色・桃色・緑色の三段重ねで、とてもきれいですが
どうしてこの三色なのだろうか? 何か意味があるのだろうか?と、
思いの方も多いと思います。

         

諸説色々ありますが、もともと三月三日は、山遊びといって野山に
出かけて食事やお花見をしたり、磯遊びといって、海で一日遊ぶと
いう、日本各地の風習が残ったものだといわれています。山遊び、
磯遊びといっても、レクレーションではなく、農村や漁村で行なわれ
た野外の行事だったようです。

人々は、桃の木の下でお酒を飲んだり、食事をしたりしたのですが、
今から五百年ほど前に、ひな人形が飾られるようになると、ひな壇
に桃の花、白酒、草餅をそなえ、その前でごちそうを食べる風習も現
れるようになりました。

つまり、桃の花(桃色)、白酒(白色)、草餅(緑色)の三色を使って
作られたのがひし餅というわけです。ただし、白色は雪の色という話
もあり、緑の草原に雪が積もって春になると桃色の花さが咲く、そんな
イメージを持って作られたという話もあります。

さらに、ひし餅に紅白の色も使われていることについても紅は魔除け、
白 は清浄を表しているという一説もあることから、ひし餅はそれぞれの
条件が 整うことで「子どもの健やかな成長を願う食べ物である」といえ
るのではないでしょうか。

       

また、ひし形にすることにも意味があり、菱の実だけを食べて長生きし
たと いう中国の仙人の伝説や、竜の怒りを鎮めるために女の子をいけ
にえとし て捧げる代わりに菱の実を差し出したというインドの仏典の説
話などに由来 して菱の葉の形に似せてひし形に切ったという言い伝え
もあります。 まt、心臓の形をあらわしているという説もあります。

いずれにしても、子供たちの順調な生育を願い始まったことのようです
ので、本当に有難い行事のひとつだと思います。

 

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